MAXXECUの部屋



チューニングを実践する業者の立場からしても顧客が満足する方法というか妥協できる究極の方法はマージンをギリギリに詰めて純正のフィードバックを完全に排除することです。マップ書き換えでそれが不可能であれば絶対にフルコンにした方が絶対早いです。今後の変更(吸排気の変更、ボアアップなど)にも対応できます。

まず、フルコンと言っても色々あります。


HKS FconVpro 金プロ

オーストラリアのモーテック


オーストラリアのハルテック


ポーランドのECUMASTER


ニュージーランドのLINK


スウェーデンのMAXXECU



この他にもまだまだ色々あります。
何度も書きますが、現車合わせの書き換えで満足する結果であればそれで良いのです。それが出来ない、あるいはマッパーが「これが限界・・・」などとプログラムのせいにするようならフルコンにしましょう。言い訳できませんから。


すべてが使い方によっては解決できますが、一番のおすすめは上の画像一番下のMAXXECUです。これはワーゲン・アウディの相性は抜群に良いと思います。セッティングソフトも無料、初期データも無料、全域フィードバック制御、何よりオートチューンによって燃料マップは自動で作られます。大雑把に言えば、MAXXECUを純正のECUごと入れ替えます。カプラーオンです。純正のラムダセンサーと付属のラムダセンサーを付け替えます。インマニ圧のバキューム配管を一本取ります。エアフロは外します。初期データをいれたら始動して走り回ると燃料マップは自動で作られます。細かい修正は必要ですが、あとは好みの空燃比を打ち込んで点火をいじれば終わります。基本的にこれだけで全開運転はできますが、アイドリングや始動時のセッティングなど細かい修正は必ず必要になってきます。


以下は私の車(帝王号)にMAXXECUを導入するまでの過程です。


フルコンを探していてMOTECにするか、ハルテックにするか、LINKECUにするか悩む。



ほぼほぼLINKECU G4、TT用プラグインに決まる。



LINKはAEBやAGUのケーブルスロットルには対応していないため断念。 代わりを探していたらAEB、AGUなどの1.8Tケーブルスロットル対応のフルコンはMASTER CLASSIC、MAXXECUなどがあった。
その中で日本に正規代理店があるMAXXECUを選択。



和歌山にあるMAXXECU日本代理店である「NEOSTYLE」さんに相談して取り寄せてもらう。スウェーデン発送なのに早く届いて驚く。



仕事が多忙になり、フルコンを取り付ける時間も心の余裕もなくなりDIYを断念。しかし、どこも受け付けてくれず・・・・。



結局、仕事の合間を見て自分で取付。

プラグインなのに配線がごちゃごちゃ・・・・。理由はサブコンを付けていた為、純正ハーネスを二股に加工していたから。

とりあえず同梱のラムダセンサー配線をし、バキュームを1本取る。 あとはプラグインなので純正ECUと付け替える。 キーオンで燃料ポンプの作動音を確認し、スロットルの公正をしたら始動。 点火時期をロックして1番を合わせます。 ベースマップは完全ではなく、トリガー設定を変更する必要がある車種もあります。AEBがそうでした。 


室内側の加工などが必要だが、最終的にこんな感じでECUボックス内に収まります。ECUボックス奥にカプラーが連結しているブラケットがありますが、それを撤去して中に押し込めばスペースが出来ます。配線は無理に扱わない事。中から引っ張ったりは絶対にダメです。外側から押し込むのが基本です。




オートチューンにしたまま数日間通勤に使う。青くなっている部分が自動で書き換えられた部分。ラムダのターゲット値とVEマップが極端に大きく離れていなければ、自動でどんどん書き換えられる。
通勤に使っている間に自動で燃料マップが出来上がる。この時点でほぼ全開運転が可能になります。



細かい修正を繰り返し、好みの空燃比を打ち込み、それに合わせるようにマップを補正。
わからないことがあれば代理店に聞けば良い。データロガーが内蔵されているのでロガーデータをメールに添付しておくると、マップ修正して送り返してくれる。なんて時代なんでしょうか。

正直言うと・・・・・・
エンジンの現車セッティングでショップに持ち込んだりする必要はなくなる時代が来てると思いました。MAXXECUにPCをつないで走り回る。リモートでライブロガーを見ながらセッティングしてもらう。現車は札幌、PCを叩いてセッティングしているのは和歌山県である。高速乗ったり、街中乗ったり、それを遠隔で操作してセッティングしてもらう。代理店だけではなく、FacebookのMAXXECUコミュニティに入っていると、それを通じて世界中にいるMAXXECUユーザーが「時差はあるが俺がライブチューニングしてやるぜ!」、「俺が無料で書き換えてやる!ハッピードライブ!」とかのメールをくれた。これはネット環境があればリモートチューニングが世界でできるということだ。まさに令和って感じだ。


ここからはフルコン化した帝王号の話。

せっかくのエアフロレスなので、やってみたかったサクション外し。

こんなんできました。

エアクリーナーの代わりに茶こしではなく、エアフロについていたメッシュをはめこんでみた。しかし、これはテスト。ブローバイホースはきちんと戻さないとエンジン内圧が上がって白煙を吐きます(実証済み)。


よって、なんやかんやでサクションは付けます。 エアフロレスだからといってタービン直吸いエアクリなんてダメなんです。エアフロ自体は無くなるので吸気効率はアップしてサクションの取り回しの自由度も上がりますが。


この先にはパワーフローのようなエアクリは付けません。ボックスが無い場合はエアクリ自体が熱を持つので逆効果なのです。ゴミが入らなければ良いのでパイプにネットをはめ込んで・・・


適当なスポンジを固定すれば、こんなので良いのです。笑えますが。 エンジンの熱源から離すためにヘッドより下の位置、さらにラジエター熱を受けないように後ろ向きにしてぶら下げておきます。位置的にはエアコンのレシーバー付近です。ここだと吸気温度は人肌程度しか上がりません。
※このサクションが後々悪さするとは・・・・・



エンジンルームを覗いてもエアクリは見えません。海外の縦置き1.8Tビッグターボ仕様車のほとんどが同じ方法です。



当たり前ですがブーストコントロールもMAXXECUで行います。 AEBの場合はGPO1に純正ブーストコントロールバルブ(N75)電源が割り当てられています。そこへMACソレノイドの配線をし、配管してデューティ比の調整を行えば良いです。 デューティ比の他、アクセル開度、ギアなど細かい設定は当然可能。 ちなみに設置後にソレノイドの動作テストをする場合はエンジンを始動しながら行うこと。ワーゲン、アウディのN75の電源線は燃料ポンプリレーが大元になっているので、始動しないと12Vが来ません。


フルコン化で変わった事。
一番はやはりセッティングが楽。VEマップ(燃料マップ)さえ正しく構築すれば全域フィードバック補正なので理想の空燃比をどの回転域で、どんな気温で、どんな気圧でも対応します。 あと、エアフロレスになったことでダイレクト感、レスポンス、トルク感が良い方向へ劇的に変わります。 先に書いたようにエアフロが無くなったことでサクションパイプの取り回しが自由になります。あまりお勧めできませんが、タービンに直接エアクリを取り付けることも可能です。また、エアフロがないのでブローオフを大気開放にしても何も影響せずエンストなどもしません。

デメリット的なもの。
一番は細かい補正のセッティングが時間がかかり、難しいこと。特に冷間時。氷点下での始動などです。 あと、フルコン本体を純正のECUボックス内に収める場合は注意が必要です。私の場合は(大きさが)大きなRACEバージョンを購入してしまったのでECUボックス内に収まらず、ボックス自体を加工(カットして広げる)する必要がありました。これがスポーツなどの大きさなら加工は不要と思われます。


※ ワーゲンとアウディのターボ限定ですが、MAXXECUのプラグインで始動やセッティングで困ったことがあればメールください。 私と同じような考え方(弄るなら予算内でとことん弄る)、取付にどうしても自信がなければ相談に応じます。場合によってはちょっとお金はかかりますが・・・・。



追記(どんどん加えていくかも)


フルコンで全てを制御しているので外部ウエストゲートも念願のアウディ純正へ変更できました。内部スプリングは034モータースポーツの1.9BARに変更しました。ウエストゲートを大気開放にした時のセッティングも簡単です。






セッティングをプロへ依頼




これが自分が作った燃料テーブル。 スキー場の初心者コースみたいな山。


これがプロが上のモノをダイナパックで煮詰めたもの。


これも自分が作ったもの。


これが修正後。マップがまず細かい。そして広くなってます。



続いてラムダテーブルです。これが自分の作ったもので、なだらかで良さそうなのですが・・・・


プロが修正するとこうなります。なんか上と比べて起伏が大きく動いています。


2Dマップも同じく、こうだったのが・・・


ここまで細かく広くなりました。



そしてこれがイグニッションテーブル。自分はほとんど手を付けませんでした。こんな山でした。


プロ修正後。 もう全然違います。


2Dも同じ。これが・・・


こうなりました。


そして、ダイナパックでセッティングしていると色々と不具合が見つかりました。サクションパイプの抵抗とウエストゲートの抵抗。この2点がパワーに大きく影響しているらしく変更を余儀なくされました。ウエストゲートに関しては通常の車だとあまり関係ないのですが、どうもMTMのマニフォールドとKKKゲートの組み合わせだと、開放に任せたパワーセッティングになるようで開放部分を大きくとり、短くしました。サクションに関しては上に書いてますが、

良かれと思っていたこ奴がまずダメだったようです。抵抗どころではなかったみたい(笑) なので撤去。


結局、このようにタービンに直付け。HKSのパワーフローが一番ピッタリでした。
エアクリーナーに刺さっているのはブローバイホースです。このホース、実は結構重要なのです。


機能すればキャッチタンクは何でもよく、激安品で構いません。エンジンから出ているサクション側のホースに必ず純正のクランクベンチバルブ(通称パンケーキバルブ)を取り付けてタンクのINへ、タンクのOUTからエアクリーナーへ繋ぎます。 パンケーキバルブは海外では要らない、エンジン下部へ開放すればよいなどの情報がありますが、まず、この2系統目のPCVラインはブースト時にタービンの負圧を利用してブローバイガスを引っ張ってクランクケース内圧を下げています。 高回転になればなるほど発生するブローバイガスを積極的に抜くわけですが、ここに付いているパンケーキバルブはその流量を制限しています。 よってあまりに負圧が多くてもダメなわけですが、流量が一定でもガスの濃度が多い場合はサクションに戻ってくるオイルミストは増えます。それでキャッチタンクが必要になってきます。 ブーストを上げ、高回転を多用すればするほど必要なラインとバルブなのですが、同時にタンクも付けたほうが良いというわけです。

 もし、ここのラインに蓋をしたとします。そうするとブースト以下で走っているときはPCVによってインマニからブローバイガスは吸われますが、正圧になったときはPCVは閉じますのでインマニにはガスは流れず、ガスは行き場がありませんのでクランクの内圧は上昇し、パワーはダウンしてタービンオイルが下りずにタービンからは白煙、その他シール抜けなどの弊害がでます。 仮にパンケーキを付けても付けなくてもエアクリーナーやサクションに繋がずに大気開放していても、負圧がないのでクランクからガスを引っ張ることが出来ずパワーダウンにつながります。 

ネットではビッグタービン化してサクションレスの1.8Tの画像が沢山出てきますが、個人的に思うのは相応なパワーロスと白煙が付きまとう車両だと思います。
何やかんや書きましたが、マップの拡大と変更と上の吸排気の改良で50馬力以上の出力向上が得られました。これもダイナパックでの計測のおかげです。実走では無理だったと思います。


ウェブオート号のページに戻る場合は↓をクリック!!


トップページを表示するにはココをクリックしてください



薄毛に悩むすべての方に見ていただきたいサイト。
私もそうだったのですがAGAであれば治ります。